「賃貸住宅・医療福祉施設」建築実例集 〈東京医師歯科医師協同組合〉
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04【1】メリット土地の有効活用や不動産での運用には、メリットがあります。❶将来に渡り、安定的な収入の可能性土地の特性や物件を見極めた建物であれば、長期賃料収入が入ります。ローンの返済や税金、その他経費を引いても、ある程度キャッシュが残ります。(建築や購入前に、最低10年程度のキャッシュフローの予測を、確認して理解することは必須)先生が病気や怪我をされ、収入が大きく減少するという最悪の場合のリスクヘッジとなります。❷相乗効果の可能性お医者様が土地の有効活用や不動産を運用されることには、他の職業ではできないメリットがあります。例えば、サービス付き高齢者住宅といった医療関係施設として、お持ちの不動産をご自身の事業の一環で使うことも可能です。また、ご自身で使うのではなく、事業者に賃貸する場合でも、他の職業の方より見識がおありなので、事業者選定等の見極めにも有利です。【2】リスク不動産の有効活用については、注意点もあります。一番大きいのは、空室リスクです。空室リスクに附随して、金融機関からの借入をしている場合、空室で賃料収入がなければ、借入金の返済が難しくなる可能性も出てきます。ただ、一括借上という、空室の有無にかかわらず、契約上の固定賃料が入る方法であれば、リスクが低くなります。ここでは、賃貸アパート以外での事例をお伝えします。東京近郊にご両親から引き継いだ土地をお持ちのAドクターです。お父様は地元の名士で、農業をしながら、貸店舗や月極駐車場を手広くされていらっしゃいました。Aドクターは、広大な月極駐車場土地を相続したものの、稼働率がかなり低く、別のことに利用できないのか・・とお悩みでした。周辺には、数多くアパートがあり、代々地元の名士だったことから、周辺と競合せず、地元に貢献できるようなもの・・と、ハウスメーカー数社と協議を重ねました。❸高い節税効果お医者様という職業は、かなり高額納税者となる傾向にあります。不動産賃貸をされる場合、不動産所得を得ることになり、不動産所得での経費で大きいものは、減価償却費です。毎年経費として収入から差し引くことができますので、1棟建築の建物など高額な資産をお持ちの場合は、ケースによっては不動産所得がマイナスとなり、給与やクリニックの事業所得から差し引くことができ、税金を抑制できます。なお、土地は税法上、減価しないとされていますので、減価償却費はとれませんので、ご注意ください。医歯協 税務コラム医歯協 不動産相談窓口顧問によるドクターのための不動産を活用した資産形成資産形成の1つとしての土地活用・不動産運用高齢者住宅などの事例

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